株式明日の戦略-1996年の高値を上回り上げ幅拡大

7日の日経平均は大幅に4日続伸。小幅安スタートから早々にプラス圏に浮上し、上げ幅拡大で前場のうちに1996年の高値を上回ったが、後場に入るとさらに買いの勢いを増す展開。一本調子の上昇が続き、上げ幅は一時400円を超えた。高値は22953円まであり、23000円に迫った。東証1部の売買代金は概算で3兆5100億円。業種別では後場にプラスに転じる業種も多く、33業種中、31業種が上昇。鉱業や海運、石油・石炭が中でも強かった一方、水産・農林や金属製品が軟調だった。決算を受けて前場は下げていたソフトバンクGが後場に入ってプラス転換。売買代金は全市場でトップとなった。反面、豊和工業や石川製作所など防衛関連銘柄が大きく売られた。

東証1部の騰落銘柄数は値上がり1315/値下がり619と買いが優勢。キーエンスやファストリ、ファナックなど値がさ株が大幅上昇。上方修正が好感された帝人やテレビ朝日が年初来高値を更新した。上方修正プラスアルファがあった銘柄には買いが殺到したものもあり、株式分割を発表したヤマシンFが急騰、増配を発表した日本製鋼所はストップ高まで買われた。一方、ディスコは上方修正と増配を発表したものの利益確定売りが優勢の展開。船井総研は上方修正、増配、株式分割でも市場の反応は売りとなった。KLabや武蔵精密なども上方修正で売られ、インベスCやジャストシステムなども決算を受けた株価の反応はさえないものとなった。

11月2日の同欄の今週の見通しの中で、トランプ大統領の訪日が円満ムードで進めば、そのことが円安・株高要因になると考える、と書いたが、タイミング的にはそのような動きとなり、大統領が日本での日程を終えたあたりから株高の勢いが強まった。貿易赤字の是正要求などはあったが、両国の良好な関係が改めて印象づけられ、大統領の発言がドル安・円高を招くようなこともなかった。米国が強くにらみをきかせる中、北朝鮮の挑発行動もなかった。安倍内閣の支持率アップにもつながりそうで、日本株には総じてポジティブなイベントになったと考える。

日経平均は1996年の高値22666円を上回り、そこから一段高となった。1992年1月以来、25年10カ月ぶりの高値となるが、この時の高値が23801円(終値ベース)で、ここを上回ってくるとその前の高値は1991年10月の25222円となる。10月は1カ月で1655円上昇したが、11月は4営業日で925円上昇しており、上昇ペースは一服するどころか加速している。年内の25000円到達も夢物語ではない。そこまでハイペースな上昇とならなかったとしても、商いが厚みを増して下げづらくなっているという点は非常にポジティブ。ブル相場が長く続けば新規の資金流入も期待でき、株高が実体景気にも好影響を及ぼしてくる。今週末の11月11日には、中国が「独身の日」でネット販売を中心に一大セールを行う。また、今月末には米国の年末商戦もスタートする。ここから先は株高の中で消費を喚起するイベントが多いことから、景気回復を実感する好循環が生まれやすい。引け後に発表されたトヨタの決算では、通期の営業利益見通しが1Qに続いて上方修正された。今期は増益見込みとなり、自己株取得も発表している。あす、トヨタが強い動きとなり、日経平均が23000円の節目を突破してくるようなら、同水準も通過点となる可能性が高い。

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