株式週間展望=日経平均持ち直し、レンジ昇段視野―米利上げへの懸念は不要、ビットコイン先物には注意

日経平均株価は底堅く切り返し、25日移動平均線と5日線を奪回するきれいな形で今週(4-8日)の取引を終えた。内需や小型株に物色の矛先が向かっているほか、上値の重かった半導体関連株も、強い米国株にけん引され持ち直しつつある。来週(11-15日)は12-13日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控える。日経平均はレンジ昇段が視野に入ってきた。

今週は調整で始まり、6日に一時2万1000円台に突っ込んだ日経平均。25日線も下回ったことで、上昇トレンドの転換を不安視する見方が強まった。しかし、翌7日には復調すると、8日も勢いに乗り大幅に続伸。週足チャートは陰線に転じたものの、相場の腰の強さを示す下ヒゲを引いた。

9月半ば以降の急騰で13週線とのプラスカイ離率がいったん大きく広がったが、その後のもみ合いで過熱感は解消された。また、6日取引時間中に付けた2万2119円は直近の安値(11月16日の2万1972円)を割り込まず、順調に利益確定売りをこなしている状況だ。

日本株の上昇を支える米株高の背景には、トランプ米大統領の掲げる税制改革への期待がある。法人税率の引き下げは、米国の金融や内需企業にとって強い追い風となる。一方、ハイテクセクターの先高感も根強く、リスク選好の動きが再び加速し始めた。

これに水を差す要素はあるのか? 来週のFOMCでは政策金利の引き上げが予想される。ただ、同国の雇用や設備投資、消費の好調は鮮明だ(なお本稿では、締め切り時間の都合で日本時間8日夜発表の米11月雇用統計の内容を確認していない)。利上げは織り込み済みの材料であり、波乱の種とは考えにくい。

米国の利上げ回数は2015年12月以降で4回(次回FOMCで利上げが決まれば5回)。これに対し、来年は1年間だけで4回の利上げを想定する向きも少なくない。裏を返せば、それほどに経済が力を付けてきたということだ。

ほかには北朝鮮問題、中東情勢、ロシアゲートといったリスクファクターが残るが、いずれも目先に株式市場を一変させる可能性は低い。

一方、暴騰する仮想通貨のビットコインについてはやや警戒が必要だ。10日にはシカゴ・オプション取引所にビットコインの先物が上場する。売りから入れる取引が始まることの影響を見極めたい。相場が急落した場合は株式市場にも冷や水を浴びせる可能性がある。

もっとも、基本的には米株と連動した日本株の強調展開を見込む。日経平均は2万2000-2万3000円のレンジを上抜け、2万3000円が新たな下値支持線となりそうだ。来週の想定株価は12月SQ(特別清算指数)値あたりの2万2600円から、11月9日高値近傍の2万3400円。参考銘柄は信越化学工業 <4063> 、竹内製作所 <6432> 、ユニデンホールディングス <6815> 。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

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